一国一城の主になれる「メイカーズボックス」試作1号
現実は厳しいのだ(涙)
3Dプリンタなどのデジタル加工機器の進化や、世界を結ぶインターネットによる情報共有がものづくりを変えた。巨大工場ではなくデスクトップでものが作られる時代になった。大企業主体ではなく少数グループや個人単位でのものづくり。
自分たちで考えて、自分たちが欲しいものを、小ロット生産して、少数の欲しい人に販売する。これまでの大量生産時代からのパラダイムシフト。
例えば、大きな資金を持つ親会社がいなければ作ることができないプロ野球チームではなく、1個のボールと少しの仲間がいれば誰でもプレイできるフットサルのように。
ピッチャー、キャッチャー、内野、外野、それぞれの役割と責任が決まっていて、監督の指示通りプレイするのではなく、一人ひとりが攻撃も守備も時にはゴールキーパーも担う、自分たちで戦略を考え協調しあう自由なフォーメーション。
そんな中から生まれてくる発想は、自由で斬新で夢があり素敵な未来を創造する。
それがメイカーズムーブメント。
日本中にメイカーズが増殖している。
「MAKERS」に刺激を受けたちょっと腕に覚えのあるエンジニアたちが、企業の中での不自由自で夢のない仕事に嫌気がさし、自分のアイデアひとつ腕一本で勝負できる世界へ飛び出す。大きな希望と野望を胸に。”ムーブメントが加速”
その動きを後押しするように、メディアが取り上げ話題になる。それを見て「僕にもできる!」と思う人がどんどん増えてくる。”増殖の連鎖”
「よし今日から僕もメイカーズだ!」
と、ただ宣言すればいいだけだ。資格も許認可もいらない。
大きな夢と溢れ出すアイデアがあれば、メイカーズになれるのだ。
と、宣伝文句としては使えそうだが、実際物を作るためには、何かと必要になるものがある。
デザインのためのPCやアプリ(無償アプリでも結構できちゃう)はもちろんだが、加工するためのデジタル機器も安価になってきているものの、全てを揃えるには相当な費用がかかってしまう。機器を置く場所、作業をする場所も確保しなければならない。
全国に増設されているファブ施設やシェア工房などを活用して製作するのが、今は最も現実的である。
それに大勢で共有している場所なので、いつも自分のお気に入りの場所を使える訳ではない。気にならない人にはどうでもいいことなのかもしれないけど、自分の慣れた場所をいつも使いたくなるのが人の心。毎日同じ電車の同じ車両に乗らないと気持ちが悪いように、習慣というのは大切なものだ。
「そんなお悩みを、一気に解決してしまおうというスグレモノが、こちらの商品です」
テレフォンショッピングのバイヤーのセリフのようになってしまったが、いま試作1号を製作中の「メイカーズBOX」がそれ。
「材料調達」
「作戦会議」
「カット」